うえむら屋 blog

３０年前、ぼくがアメリカに行ったとき、大学の寮がまだ休み中でとまるところがなかった。大学の事務官が電話をかけまくってぼくを泊めてくれる家をなんとかみつけてくれた。沖縄の海兵隊に勤めたおじいさんとおばあさんだった。日曜日に教会に行って、知り合いにあわせてくれたのだが、挨拶はするものの、ぼくは人見知りが激しいので、挨拶以外はほとんどしゃべらなかった。「この人、どうしたの？」とその知りあいは、おじいさんにたずねると、「この国の人は、あまりしゃべらないんだよ。」（しかし、とてもいい意味で）と言ってくれた。ぼくは、（ああ、そうなんだ。日本人は、やっぱりあまりしゃべらないんだな。）と逆に納得してしまった。でも、ぼくはとてもうれしかった。ぺらぺらしゃべる人は、あんまり好きじゃないので。　ぼくも無口に見られたことが逆にうれしかったのだ。それから、３０年。日本人は、しゃべるようになった。人を責めるために・・・。